原作:凪良ゆう
題名:汝、星のごとく
ページ数:344ページ
発行所 :株式会社講談社
発売日:2022年8月2日
満足度:★★★☆☆☆☆☆☆☆
あらすじ───
わたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
まともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。
【第168回直木賞候補作】【第44回吉川英治文学新人賞候補作】【2022王様のブランチBOOK大賞】【キノベス!2023 第1位】【第10回高校生直木賞候補作】【ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2022 第3位】【今月の絶対はずさない! プラチナ本 選出(「ダ・ヴィンチ」12月号)】【第2回 本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞 ノミネート】【未来屋小説大賞 第2位】【ミヤボン2022 大賞受賞】【Apple Books 2022年 今年のベストブック(フィクション部門)】
「全員クズ」
これがわたくしがこの本に付けるキャッチコピーです。
「全員悪人」のアウトレイジみたいですがね。
数々の賞を取ってるのを見て、わたくしの読解力というか物語を読む知る理解力感覚が普通の人とは違うのだと改めて思い知らされます。
この作品は3週間で5冊の本を読まなければならない状況だったのです。
その2冊目に選び、日曜日から読み始め1週間で読み切らなければならない状況。
はっきり言って苦痛でしかありませんでした。
何度、途中で読むのを止めようかなと思いながら一応読み出したら読破するのがマイルール。
もうね、ページ数は多いし、けどこの作品を1冊目に持ってきてたら2冊目を読む時に残された時間が少なくなるのを考えて、2冊目に持ってきて正解でした。
いざとなったら読むのを破棄できますから。
まず始まりですが、読み進めて「ん?」ってなります。
まだ登場人物の名前も理解していない状況で頭の中がごちゃごちゃします。
近所のオバサンが声をかける、自然と登場人物の名前が出てきます。
わたくしがあまり納得するまで読み返さないタイプなので、そのまま読み進めますが
始まりから壮大なネタバレです。
おそらく読書慣れしてたり、ある程度の予想とか立てれたりする人、記憶力が良い人、気になるとページ戻して読み直す人。
色んな人が居るかと思いますが、半数以上の人が序盤で結末に気付くのではないか。
もしくは、後半にさしかかる辺りで、冒頭を思い出して読み返すと、ネタバレがわかります。
最後の最後のページ辺りの文章が冒頭で始まってますから。
もうこのブログを読んでから本を読もうという気にならないでしょうね。
ネタバレは書いてないけど、ネタバレの箇所を書いてるという。
しかもそのネタバレは作者が意図的に書いてるのだから余計始末が悪い。
何を考えて書いたのでしょうか?
少し始まりがごちゃごちゃするけど、わたくしみたいに感の悪い人間を最後まで欺いて楽しむ為でしょうか?
それにしても受賞多すぎません?
だいたい直木賞候補とかのを読んでも全く理解できないわたくしが、こんなに受賞してる作品読んでも理解するはずがありませんでした。
しかし、この本をわたくしが手に取ったということは、どこかかしこで受賞というキーワードを見たからだと思います。
そんなに人気なのだったら、少し感動とかさせてくれるのだろうと淡い期待を持ってました。
結果、登場人物が全員クズという作品だったと。
W主人公なんですかね?
まずは男性主人公の母。
作品を書くにあたって、全員普通の人では話が広がらないのは理解してるのですが、ちょっと足らない人(って表現は今はアウトなのかな?)、作中では男に溺れて振られてまた溺れてってのを繰り返してる、男に足らない女性。
読んでてこそばゆい感じが嫌になるんです。
結局、父親は去って母子家庭を築き、また母は良い歳して見境なく男に溺れるとか。
そのくせ、時折息子やその同級生にいっぱしの事を言う。
恥ずかしい親戚のオッサンが久しぶりに会ったら人生について中学生の自分に語る。
それくらい恥ずかしいこと。
(読んでる自分はその親戚のオッサンの年齢を超えたから、どれだけ恥ずかしい事を真面目にお前が語るのか、って意味に理解してくれると有難い)
その息子(W主人公の男性の方)も、結局金持ちになると彼女を蔑ろにして他の女に手を出して、最後は悲惨な目に。
その仕事上の相方も、未成年に手を出して最後は悲惨な目に。
W主人公の女性は、W主人公の男性にいいように使われ、年齢だけを重ねてどうしようもなくなる。
そこへ現れた昔からの理解者と結婚するが、やっぱりW主人公の元へ行く。
が、やっぱり帰ってくる。
理解不能です。
そのW主人公の女性の結婚相手も、元嫁の事が忘れれずに嫁公認の不倫。
W主人公の女性の父親も不倫相手の所へ入り浸り。
その不倫相手から仕事を教えて貰って成長する主人公の女性。
クズの紹介書くだけで気が滅入りますが、そんなにクズばかり出さなくても良いのではないかと。
他の人の感想は見た事ないのですが、この作品から何が伝わってくるのかわかりません。
感動の要素は全く無いし、教訓に得ることもないです。
ただただクズがクズ相手にクズな行動を取るくらい。
それを300ページ以上を使って読むという苦行。
あれなんですかね、事実じゃ有り得ないからせめて小説の中だけでも不倫したり、それを正当化しませんか? って作品なのでしょうか?
おそらく、この作品を絶賛する人と現実社会で話してても気が合わないと思います。
西加奈子さんという小説を書く人が居るのですが、わりと新聞や雑誌で見かけたりします。
世の中的には良い作品を書く人として認知されてるのでしょう。
わたくしは1作品しか読んでませんが、人生でワーストに入るくらいの読んで後悔した作品です。
つまり、わたくしの感覚が世の中とズレているのでしょう。
もしくは好みの問題なのでしょうかね。
何度も言いますが、たくさん受賞されてるという事は、不評な感想は少数派なのでしょう。
肩身が狭いですが、せっかく読んだので感想としてブログにしました。
是非とも皆さん時間を惜しまずに読んでくださいね。
amidax.hateblo.jp