人生あみだくじ~低所得者の節約一人暮らし日記~

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【道尾秀介】小説Nを読んだ感想

6つの章に分かれていて、それぞれ別の話。ですが時系列が同じで、どれもシルバーウィークに現れた「天使の梯子」の付近でのお話。

天使の梯子とは、雲の隙間から太陽光が差し込んでいる様子を表現したものですね。

良い点は、6つに別れているので登場人物による飽きがこないこと。

ミステリーという程ではないのかもしれませんが、どれも思わせぶりで読んでると大抵裏切られる結末というか真相ですが、それが明かされたと言って心がスッキリする程作中にハマるかと言えば人それぞれかもしれません。

悪い点は、6章が順に上下逆になっていること。冒頭に但し書きがありますが、各章の冒頭部分があり、読書が気になった章から自由に読んで良いという考えです。ですので読むパターンは6×6×6……解りません汗

わたくしは本のページ順に読みましたが、次の章は逆さまになっててそのまま捲ると、終わりの部分が逆に現れます。ですので次の章の冒頭に部分を探して本を逆さまにして読み始めなければなりません。苦でしかありませんでした。

どの章も人が死んだりしてるので、心はスッキリ晴れ晴れする様な内容ではありません。しかし、別の章の登場人物がチョイ役や準主役みたいな立場で出るのは画期的に思えます。派生物語といいますかスピンオフですかね。

タイトルの「N」ですが、意味があるのか無いのかわかりませんし、深く考えずに読んでました。おそらく逆さまにしても「N」は「N」になるという意味は読み終えるとわかりますが、それ以外は検討つきませんでした。登場人物の頭文字がNというわけでもありませんし。あまり意味がないのかもしれませんね。

読み終えて思った感想は、日常生活でも自分は自分の世界で主役であるが、他人もそれぞれの世界で主役なんだと。当たり前なんですけどね。それと、見えてる世界か感覚だけが正解ではない、寧ろ見えるもの思い込みに惑わされて真実を見付けれてない事があるんだと思いました。

360ページくらいあり、1週間で読み切らないといけないペースでしたが、月曜日から読み始めて金曜日の夜には読み終えました。2~3個のミステリーをこのページで決まった登場人物で話を進めていたらダラけると思うので、別々の章に分けてひとつの作品に仕上がってるので読み進めるのは案外楽な商品かもしれません。

が、残念ながら道尾秀介さんの別の作品を読みたいとまでは思わなかったので、自ら進んで他作品を予約することはありません。

曲がった言い方をするなら、どの章から読んでも構わないのですが、とある章を先に読むとネタバレみたいな話もあります。全部の章が繋がっているので、あぁこの人ね、っていう飽きが出るというのも否めません。

6章読み終えて最終章でひとつの事件や真相を皆が偶然出会って解き明かすとか関わるのかと思ったらそういうのは無く、スピンオフの6つの読み切り作品集とも言えます、辛口評価するなら。

けど、予約の順番をかなり待ってから読めた作品なので人気なのだと思います。

以前読んだ本もあったのですが、わたくしの読解力が乏しく理解を深読みする洞察力が足りないので、世間の評価とは違ってくるのだと思います。

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