人生あみだくじ~低所得者の節約一人暮らし日記~

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【読書感想】宙ごはん【町田そのこ】


タイトル:宙ごはん(そらごはん)
作者:町田そのこ
ページ数:365ページ
2022年6月1月 初版
第1話 WEBきらら 2021年12月号~2022年1月号
第2話 WEBきらら 2022年2月号~4月号
第3話~第5話 書き下ろし

満足度:★★★‪☆‪☆‪☆‪☆‪☆‪☆‪☆

あらすじ
宙には、育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』がいる。厳しいときもあるけれど愛情いっぱいで接してくれるママ・風海と、イラストレーターとして活躍し、大人らしくなさが魅力的なお母さん・花野だ。二人の母がいるのは「さいこーにしあわせ」
宙が小学校に上がるとき、夫の海外赴任に同行する風海のもとを離れ、花野と暮らし始めも、待っていたのは、ごはんも作らず子どもの世話もしない、授業参観には来ないのに恋人とデートに行く母親との生活。
代わりに手を差し伸べてくれたのは、商店街のビストロで働く花野の中学時代の後輩の佐伯。
そんな佐伯は毎日のごはんを用意してくれて、話し相手にもなってくれる。
ある日、花野への不満を溜め、堪えられなくなって家を飛び出した宙に、佐伯はとっておきのパンケーキを作ってくれ、レシピまで教えてくれ、その日から、宙は教わったレシピをノートに書きとめつづけるのだが。

わたくしが帯を書いたら
「登場人物、全員ゴミレベル」
「鬱になりそうな人は読まないで下さい」

登場人物を勝手に紹介、ネタバレ含む

主人公、宙(そら):泣き虫、しっかりしすぎ、こんな子供現実ではいない
中学生の時に告白っぽいことをされ、別れるのがどういう事なのか知るために付き合う
その後、別々の高校に行った彼氏の親戚に自身の母親の件です嫌われるが、内緒で交際を続ける
彼氏に新しい彼女が出来たのを知り別れを告げる
作中、何度も大粒の涙を流して正直ウザイ

カノ:宙の生みの親、子育て出来ない、画家、そのマネージャーと不倫
不倫相手の孫が宙の同級生
若い時に親の借金返済の為にキャバクラで働き、その時の客とできちゃった婚をするが相手が死ぬ
生まれた子供(宙)の首を絞めて殺そうとするところを妹に見つかり、子育てを任す

風海:カノの父親違いの妹
承認欲求が強すぎて、旦那や娘達にも拒絶されている
何度も家出をする

佐伯:カノの後輩でいじめられっ子の時にカノに助けられて恩を感じているが、実際はカノが先生にチクッただけ
荒れていた時に袖まで刺青を入れている
コックで宙に色々教える
カノと付き合うが別れ、アルバイトと結婚、2度の流産、事故死

宙の父:学生時代に集団で虐めをし、相手を自殺に追いやる
その後キャバクラでカノと出会い妊娠をする
子供が生まれるまでに自殺した親に許しを乞いに行くが追い返され、お構い無しに何度も訪れる
自殺した親に玄関先で突き飛ばされ、倒れた所で頭を打ち死亡

その他にも登場人物居ますが、全員ヤバいレベルですね。
特に女性がダメ。
子育てが出来ない自分勝手な人達が出るというか、そんな人しか出てないんじゃないのかな。
序盤から何度も挫折しそうになり、1週間かけて読み切りました。
最後の方は斜め読みしながらですが、正直気持ち悪かったです。

タイトルの「宙ごはん」だけ見るとなんだか美味しそうで、天空の良い場所で開いてるレストランが舞台の物語なのかと想像してたら、宙というのが主人公の名前だっただけ。
時々(ちゅう)って読みそうで最後まで名前も馴染めなかった。
作中で、宙と命名した意味も出なかったので、物珍しい名前は読みにくく馴染めないのでマイナス点かなと。
その宙視点で話は進み、最初は10歳からですが、そんなにしっかりした子供は居ないって、というのが印象ですね。
実の母親は子育ても出来ず、たまに自宅に行ってはのほほんとして、育てのママが海外へ引越し、生みの親と暮らすことになるが、ある時はおじいちゃんみたいな男連れ込んでるし。
その男が死んだと聞かされた時、邪魔扱いで頬をぶたれます。
こんな親に育てられてマトモに育つ可能性が低いですよね。
ゼロではないけど、信憑性が無い。

もうね、なんでこれ借りたのか自分を責めたくなりました。
けど頑張って読み切ったのですが、この作者の他作品を借りる事はないでしょう。

どうやったらこんなに出る人出る人をクズ人間に出来るのかな?
絶望しかないと思うのは、わたくしの主観ですが。

例えば、作中では死んでも皆の心の中で生きる佐伯ですが、若い時に荒れてて袖から見える位刺青を入れている。
今ではマトモになって親父の店を手伝っている。
そして2度の流産と事故死。
なかなか恨みがあってもこんな設定出来ませんよ。
まずね、人を殺めるとか、妊娠させるとか、生死は絶対取り返しがつかないんですよね。
次に消えないものと言えば、刺青。
レーザー治療云々は置いといて、確実にアウト設定でしょ。
人殺して少年院から出所して、今では同じ過ちを犯さない様に演説ひらいてるとしましょう。
いやいやいや、殺された家族の心は消えないんですよ?
何演説垂れ流してるの?
人の心配より己の過ちを一生背負って慎ましく生きろよ?
って残された家族は思うはずですよ。
そこまでの傷では無いけど、刺青は消えない設定ですよ。
なに良い人みたいなキャラで書いてるけど、わたくしは頭の片隅に「けど刺青あるじゃん」ってのが消えませんでした。
あと、結局親父の店を継いでるって、自分がゼロから出発したんじゃないじゃん。
寧ろ、普通は借金して開業するならマイナスからスタートだし。
なんかその辺も、良い人設定してるけど、他作品に登場したら下の下のキャラが自分の物差しで世の中測ってる感が否めない。
カノに一途で追いかけて、付き合って喧嘩もして別れて、って一貫性無いのよね。
そりゃ作中で葛藤と成長があるんだろうけど。
刺青キャラは無いでしょ。

カノも最後で佐伯を事故死させた男の嫁と子供を招いて、美味しい食事で「明日に向かって走ろう」みたいな演説。
いやいやいや、佐伯の残された嫁と母ちゃん知ったら激怒ですよ?
事故死させた子供が謝る為に毎日一輪の花を持って佐伯宅へ行くのですが、佐伯家族は迷惑としか思ってない。
それを知ったカノが、その子と母親を招待してごはんをご馳走。
その時にわが子宙に、実の父が人殺しだと告げる。
最悪で胸糞悪い展開でしたね。
やっぱりカノってクズだわ。
母親として無能かと思ってたけど、人としての大事な何かが欠落してます。
結局、キャバクラの客に中だし容認させて妊娠させてる女。
その後不倫して、相手が死んだ時に顔見させてくれって行ったらその家族に追い返される。
実の子を叩いてまで行こうとしたのに。
その後佐伯と付き合って、別れて。
佐伯を弄びすぎ。
そんな女が、佐伯を事故死させた嫁に「子育ては頼っていいんだ」とか。
頼る前提で子供作ったアンタと一緒にするなよ。

あと宙の彼氏の鉄太の姉ちゃんも家事が出来ない引きこもり。
登場する母親全てサイコパスじゃん。
鉄太の母親は若くして死んでるし。
そんな女達を全て美味しいもの食べて解決ってまとめ方。

最後は佐伯が死んで、埃を被ったレストランを掃除させろと宙が嘆願。
店を開くつもりは毛頭ないとか家族は言ってるのお構い無しに掃除。
終わると子供食堂でもしようかね?
いやいやいや、そんな急に掃除したくらいで心変わりします?
人の死がキッカケなのに、その程度?
佐伯の事故死は相手の飲酒運転。
しかも3度目の事故。
相手からの保険金降りないパターンですよね?
そんな中、旦那の母親、息子の嫁、他人同士が収入も無くひとつ屋根の下で暮らして、上手くいきますかね?
母親は老いて、早く良い人見つけて引退したいって昔から言ってて。
嫁の流産は、ギリギリまで店に立たせたから母親である自分の責任とか言ってたのに。
死後に2人がキッチンに普通に立てますかね?

後宙の元同級生、退学した理由は父親と女が包丁で刺し違える。
一命を取り留めたが、彼女は頬に傷が残る。
母親はとっくに逃げてる。


わたくしは幾つになっても、こち亀の話を教訓にしてます。

心を入れ替えて改善するのは良い事です。
けどそれはスタート地点に戻っただけで、既に他の人はゴール目指して各ポイントを通過しているんです。
しかもその者は、他のスタート地点に立ってた人の邪魔をして、スタート遅らせたりリタイアさせているんです。
その辺を踏まえると、スタート地点に戻ってきて、これから頑張りますって宣言しても、許してくれないリタイア者がいるんですよ、確実に。

今回の主要登場人物、どれもこれも全て誰かを傷付けまくり、癒え無い程傷付けてるのに、美味しいごはんで全て忘れろとか、他人を諭しています。
言わせて下さい

「 お 前 が 言 う な 」

面白いので皆さん是非読んでみて下さい

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余談で、あまり他の人のレビューは読まないのですが、自分の評価が悪すぎる作品のをたまーに覗いたりするんです。
共感できる人いるのかなーとか求めて。
残念ながら少数派で、多くの方が感動してたりしてました。
わたくしわかったんです。
自分の心がおかしいんだと。
最後までブログを読まれた奇特な方がいるとしたら、読書感想でここまでひねくれた文章書けるなと思われるでしょう。
最後まで読めたのは、町田そのこさんの文才というか小説家としての技量があるからでしょう。
そんなの一般人のわたくしが評価するものではありませんが。
多くの方が高評価されてるのに、どうして自分はこんなに気持ち悪くなってるのだろうか。
私生活も心も充実して「久々の大型連休で暇だからハワイでも行って、暇つぶしに本でも持って行くか」って状況で読むと、もしかしたら感動したのかもしれません。
そうですね、わたくしが求めてるのは救いがある作品。
やり直しが効く人間物語でしょうか。
例えば、大手企業に勤めていたけど退職。
二度と大手企業に就職も出来ないし時間も取り戻せないけど、今までやりたかった仕事で起業し、素晴らしい仲間が増えていくとか。
その時の選択で落ち込むけど、結局それを糧にしてより良い結果になるとか。
そういう微笑ましく、人生の選択時に後々後悔しない物語が心に優しいんですよ。
だから好きで欲してる。
今回のは、嫌な事があったから刺青した、子供作った、その後ヒステリックになる、子供を殺そうとする、誰かを殺したとか、やり直しても傷が癒え無いとか、全ての登場人物の過去と現在が重すぎるんですよ。
それらを美味しいごはん食べて解決しましたって片付けるのは、わたくしには合わなかっし、こういう評価になりました。
実生活でも、斜め上の思考でめんどくさい人生送ってるんだなと、最近思います。
表面ではニコニコするように心がけておりますが、読書感想でも他人と真逆の捉え方する心は病んでるのでしょうかね。
個性と言えば個性ですが、多様性というか、少数派は生きにくい世の中ですが仕方ないですね。
amidax.hateblo.jp