面白かったです、はい。
前回読んだ「おいしいご飯が食べられますように」が 本当に時間の無駄だったと思う程、面白かったです。
あれを読んでた時間、似鳥鶏さんの他の本を読むのに充てた方が充実してたでしょう。
読む本の選び方は、大抵新聞等の紹介欄から面白そうなのを選んで読んでるのですが、当たりもあればハズレもあるということでしょう。
全て当たりって事もありませんし、そもそも自分の感性に合う合わないなので、ハズレっていうのもおかしいんですけどね。
今回の作品をざっくり説明すると、主人公は高校生でクイズが得意で、昆虫とかなんでもかんでも不思議に思った事はとことん調べ倒すのが子供の頃からの癖。
クラスでは目立たないキャラで、偶然同じ苗字のクラスメイトはクラスの中心的存在で、主人公は「じゃない方」って呼ばれたりもする。
たまたま寄ったマックの隣で、美人姉妹がクイズに悩んでる所に遭遇する。
クイズということで気になって仕方ないが、話しかける勇気も無く、しかしクイズの答えを教えたい衝動に駆られ悩んでたところに姉妹がメニュー追加の為に席を離れる。
そのタイミングで答えを書いて店を出るが、妹の方が走って追いかけてくる。
実は、解き続ければ埋蔵金を貰えるというクイズだったと言うことで、その後も美人姉妹と一緒にクイズを解く事に。
丁度夏休みで予定もなく、一目惚れしてる妹と少しでも長く居たいという気持ちが抑えきれないのですが、たまたまクラスの中心的存在の彼と遭遇して4人で行動することに。
読み始めてから「ないない」という、そんな偶然知り合ってなんてー、とか下衆な感想が出ますが、物語が動かないことには話は続かないですからね。
読み終えたら、そんな偶然なくも無いし、あったら1歩踏み出してチャンスをものにした方が人生楽しいよ、ってなります。
読んでてオタクの主人公とイケメンの彼。
勿論、共感できるのはオタクの主人公というのが、読んで波長が合うというか、楽しかったです。
オタクはオタクとしてモテないんです。
それでも服装とかに悩んだり葛藤したり、気の利いた言葉が出なかったり、物語の中で成長するんですよね。
「どうせ僕なんか無理だよ」
みたなニュアンスが途中であります。
当然です。
なろう小説じゃあるまいし、転生していきなりハーレムなモテモテ人生になる様な、現実離れした内容では無く、きちんとオタクはオタク、モテない人生歩んで来た高校生の葛藤と成長を描いてます。
凄く共感しますし、美人姉妹に嫌われてるのなら空気読めよってなりますが、主人公が自分を蔑んで見ても明らかに好意的に接してくれてると感じるんです。
あわよくばって、勘違いも途中でしますが、その思考も物凄く共感できるし、大抵のモテない君なら勘違いしちゃうって思うんですよ。
けど、その勘違いが突っ走ると実は仲良くしてくれてるのはクイズという共通のキーワードがあるからで、恋愛感情なんてあるわけないじゃん、って一気に地獄へ落とされかねません。
それに、現状維持でもモテないオタクの時に比べたらとてもハッピーな普通の高校生なのに、それ以上を望むとか贅沢です。
が、そうさせようと勘違いしちゃうのも罪ですよね。
この場合、美人姉妹からすればクイズを助けてくれてる人だけど、勘違いさせたら好きになられるし、その後告白されたら返事に困るのも美人姉妹ですからね。
美人姉妹からすれば、告白を断るとその後クイズにも参加してくれない可能性もあるだろうし、イけると思ったから告白したのに、ダメならその気にさせないでよって、モテない立場からすれば思ってしまうでしょう笑
その辺は読んでからのってことで、その作中で美人姉妹がモテない主人公に好意的に接してくれることで悩むんですよ、主人公が。
それは対照的な存在であるクラスメイトの存在。
4人で行動してたら、自然と比べられるのは当然です。
見た目も服装もコミュ力も全て彼には負けてます。
それによって、どうせ僕なんかって卑屈に思うんですけど、好意的にしてくれる美人姉妹に対して、そんな気持ちで接する事は、逆に失礼なんじゃないか?
変わらないといけないのは自分であって、いつまでもウジウジしてても仕方ないよ、って感じでひとつ成長するんですよ。
まずは服装からって、服屋さんの前で中に入れずずっと悩んでるのですが、クラスでは話したことない彼に相談するんです。
その彼に対しても、たまたま夏休みにクイズで行動共にしてるけど、クイズも終わり夏休みも終わればまたクラスでは話さない立場になるだろうと壁を作ってたんですよね。
けど、悩みもない羨ましい彼にも彼なりに悩みがあって、主人公の事を羨ましいと思う部分もあったんです。
それにより、人はそれぞれ良くも悪くも悩んだり自分で気付かない良いとこもあるんだって。
クラスメイトとこうして会話をしなかったら気付かない人生ってあるんだと。
1人でいつも考えてても、見つからないことはたくさんあって、誰かと話すだけで違った意見違った見解が意図も簡単に手に入って。
作中では、主人公の成長も描かれているんですよね。
そこが共感出来るのが、わたくしが面白いと思った感想です。
わたくしが高評価しても、リア充の方とか女性がこの主人公キモイとか思ったら低評価になるかもしれませんね。
少なくとも、作者の似鳥鶏さんの他作品を読もうと思っていますので個人的には収穫ありでした。
今年の読んでワーストな作品は、同じ作者の他作品を読むことも今後ないでしょう。
第3位
砂川文次「ブラックボックス」
第2位
宇佐美りん「推し、燃ゆ」
第1位
高瀬隼子「おいしいご飯が食べられますように」
おそらく、わたくしの感覚が世間一般の方たちと随分ズレているのかもしれませんね。
趣味が合わないと言われたらそれまでですし、お寺や神社は癒されるよって言っても興味無い人からすればキモイって思われるだろうし。
中村文則原作 「カード師」は暗い話だけど面白くて中村文則さんの作品は幾つも読みました。
けど人に薦めれるかと問われたら、読み手を選ぶと思うし、試しに読んだ人からは、これを面白いと思って読むわたくしの感想がアテにならない、世間一般とズレてるって納得するかもしれませんね。
誤解だけは招きたくないのですが、世間から高評価の作品に対して、低評価をして俺分かってるつもり、って事は一切ありませんので笑
逆に恥ずかしいですし、冷静に考えて世間で評価ある作品を面白くないって感覚は、心配になるというか自分大丈夫かな?とは思いますけどね。
それでも、好みとかあるし仕方ないですよね。
世間での評価にそぐわない場合もありますが、オススメ教えてくれと言われたら困りますよね。
オススメした作品がイマイチって言われたら落ち込むし、それこそ「おいしいご飯……」を気持ち悪いとか言ってるけど、一番面白い作品って思う人もいるかもしれないし。
そう考えると、わたくしのブログなんか読んでる人少ないけど、だからと言って何書いても良いわけではないけど、確率で言うならわたくしの低評価作品とブログ読書の高評価作品がバッティングするのは低いはずですからね。
有名人ではなく、普通の主婦がブログ書いてていつの間にか読書増えると、個人的に面白くなかった作品とかも素直な感想とか書けなくなるのかな?
それがいわゆる炎上ってやつでしょうか?
政治問題とかは賛否両論あるし絶対意見統一ってのは無いんでしょうから、政治の話題は置いといて。
例えば、とあるカテゴリーのランキング上位のブロガーが慎ましく節約生活してるって内容なのに
「実は私不倫してて、もうすぐ相手の方が離婚しそうなんです。
だから独り寂しい60代生活とももうすぐオサラバですが、ブログは続けていくのでこれからも応援よろしくお願いします」
っていきなり宣言されたらどうなるんでしょうかね?
〇ブログ内容が好きだった
〇ブログ内容を通してあなたを好きになった
〇ブログ内容のあなたが好きだった
その後の内容が今までの節約生活から打って変わって、60代の略奪愛イチャイチャブログとかだと読書減りますかね?
新たなファン層が増えるかもしれませんが、今まで通りのランキングが死守できるのか?
けど、リア充になって私生活が幸せならブログランキングとかどうでもよろしくってよ、とか思うかもしれませんしね。
話が飛躍し過ぎましたが、ある意味本来の私生活ブログを書くなら、不倫略奪愛も書くのが普通ですよね。
けど、内容的にアンチは増えますし下衆なコメントも入るでしょうし。
ブログは続けたいし、出来れば今のランキングは死守したいわ、って人なら不倫略奪愛とかの事は伏せますよね。
ってことは、つまんない作品とかの感想でも、それなりの言い方で発信するのでしょうかね?
そういうわたくしも、もし仮にこのままブログ続けて読書が増えると、愚痴とか偏った意見とかは控えてくるのでしょうかね?
間違えなく言えることは、今の平凡な生活ブログで、そんな心配は全く意味が無いということですね笑
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